製品への想い
PRODUCT POLICY
私たちの商品は 綿入れはんてん・作務衣、甚平・もんぺ・エプロン、スモック、割烹着・婦人服、紳士シャツなど、多岐にわたっています。
商品に合う糸を選び、生地を織り、デザイン、縫製をして、製品になるまでの企画・生産・販売を通した『一貫生産』をこだわりをもって行っています。
私たちの商品は、日常で使っていただくことが多いため、"日々の生活が少しでも幸せに感じられるものづくり"をモットーに 日々生産しております。
熟練の職人たちが生み出す鮮やかな模様や色合いをぜひお楽しみください。
生地の特徴
FEATURES OF OUR MATERIALS
紬生地
久留米織の技術的な難しさは、複数の糸を使って生み出す細かな織り技術にあります。経(たて)糸と緯(よこ)糸のあしらい方や織り方を細かく調整することで、久留米織の独特の雰囲気を作り出します。
たとえば、ネップ糸を使って作る織物は、糸のムラをあえて見せる技術の一つです。もともとは、糸を紡ぐ技術が安定しないときに生じたものだったのですが、それが返って『味』として好まれるようになり、今では意図的にムラを作る技術が確立しています。
オリジナル柄
光延織物の生地を生み出す際には、親しみやすい和調を念頭に置きながらオリジナリティを追求した柄作りを行ってきました。ドビー装置を熟知した職人が、機械の持っている機能を最大限に引き出し、長年の経験で培われた感覚と技術で図案を忠実に再現することができます。
この生地は、大学生のデザイン画をもとに生地を作りました。この生地の柄は『キューブ柄』といいます。光延織物のオリジナル柄にはすべて名前がついており、愛着をもって制作しています。
久留米織の生地ができるまで
HOW KURUME TEXITILE IS MADE
1. 織柄デザイン
織柄のデザインを考えます。作りたい柄の意匠図と組織図を作成します。方眼紙に図案を拡大して書き、どの色の糸を使うか・どのような組織で織るかを塗り分けられたものです。
2. 糸の準備
織りたい柄から計算して経糸の本数と色糸の配色を設計し、それに応じて糸を選び染色し、一本の糸を二本に引き揃えたり準備します。
3. 糸の立替え
整形企画書を作成し、それに基づいて整経機に約300〜400個の糸を経てます。整経とは経糸の色の順番と本数を決める大事な工程です。
4. 整経
経てた糸は筬を通してドラムに経糸を巻いていきます。これを何度も繰り返して総本数約3000〜6000本の経糸を作っていきます。経糸は巻き付けられていく時に、少しずつ左にずれるようになっています。
5. 巻き返し
総本数を捲いた経糸をドラムからビームという織機の部品に巻き返して、経糸を織機にセットします。
6. 引き通し
経糸を一本づつ、畔・筬に通していきます。この作業を引き通しと言います。糸を渡し、引き込む。2人で作業しても最低でも1週間かかります。1本間違えただけでもう織物にならなくなってしまうので、慎重さと根気がいる作業です。
大まかな経糸の準備工程はここまでです。織るまでの準備工程に手間と時間がかかります。
7. 柄板作り
意匠図を元にポイントペーパーを書いて柄板をつくります。その柄板を織機にセットます。
柄板は、経糸の上げ下ろしを制御したり、6通りの緯糸の色を選定するものです。
いわば、織物の司令塔のようなものです。
8.緯糸のセット
横糸をセットし、いよいよ織り始めます。緯糸をレピア(爪)に挟んで左から右に持っていき筬で打ち込みます。
9. 製織
経糸に緯糸を打ち込み生地を織り上げていきます。打ち込みとは緯糸を織り込むことです。経糸と緯糸が合わさる事で柄が織り上がります。
10. 整理加工
出来上がった生地は、整理加工に出します。湯通しをして生地を縮ませた後に巾を均一に整えます。柔軟加工や糊付けの加工もこの時に行ないます。この加工は、縮みやすい綿素材ならではの欠点を補う大切な工程です。
これらの工程を経て久留米織は出来上がります。
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